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内藤陽介 Yosuke NAITO
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 英国のフィリップ殿下、薨去
2021-04-10 Sat 02:10
 英国のエリザベス女王の夫君、エディンバラ公フィリップ殿下が、きのう(9日)、ロンドン郊外のウインザー城で薨去されました。99歳の大往生です。というわけで、きょうはこの切手を持ってきました。(画像はクリックで拡大されます)

      ガーナ・フィリップ殿下来訪(1959)

 これは、1959年11月24日にガーナが発行した”フィリップ殿下ガーナ訪問”の記念切手で、ガーナの国章と殿下の肖像を組み合わせた図案になっています。

 もともと、1959年11月にはエリザベス女王ご夫妻が独立後まもないガーナを訪問する予定でしたが、女王のご懐妊(1960年2月19日にアンドルー王子を出産)という事情がったため、殿下がお一人での訪問となり、記念切手も殿下の肖像のみが取り上げられることになりました。

 さて、昨日亡くなったフィリップ殿下(以下、敬称略)は、1921年6月10日、ギリシャ王国の第2代国王ゲオルギオス1世の4男アンドレアスとバッテンベルク家(英語名:マウントバッテン家)出身のアリキ(英語名:アリス)の長男として、イオニア諸島のコルフ島(ケルキラ島)で生まれました。1922年のクーデターで国王コンスタンティノス1世が退位を余儀なくされると、国王の弟でフィリップの父であるアンドレアスは革命政府から死刑を宣告されたため、英海軍の軍艦によりギリシャを脱出してパリに逃れました。

 その後、フィリップは1928年に渡英。1939年に海軍兵学校を卒業し、士官候補生として英海軍に入隊し、第二次世界大戦に従軍しました。大戦中は戦艦「ラミリーズ」、「ヴァリアント」を経て、1942年7月には先任将校として駆逐艦「ウォーリス」で勤務し、1943年7月のシチリア上陸作戦を支援しました。その後、駆逐艦「ウェルプ」 に異動し、1945年9月2日の対日降伏文書調印時には東京湾に停泊していました。

 第二次大戦後の1947年2月には英国籍を取得。その際、英国での軍務を継続するため、母の実家の家名である“マウントバッテン”を姓として選択し、国教会に改宗するとともに、“ギリシャ王子およびデンマーク王子”の地位を正式に放棄しました。

 1947年11月20日、英国王ジョージ6世の第1王女エリザベスと結婚。これにより“殿下”の称号が与えられ、エディンバラ公爵、メリオネス伯爵とグリニッジ男爵の爵位を得ました。

 結婚後もフィリップは軍務を続け、軍歴を重ね、1952年には海軍中佐に昇進しましたが、同年2月6日、ジョージ6世が崩御し、エリザベス2世が英国王として即位したため退役。以後、王配として女王の活動を支え、王室の日常をテレビで公開するなど、王室の”近代化”に努めました。

 このほか、世界自然保護基金の初代総裁、王立技芸協会の会長、ケンブリッジ大学やエディンバラ大学、ソルフォード大学などの総長などを務めましたが、2017年8月、全ての公務から引退していました。

 謹んでご冥福をお祈りします。


★ 放送出演・講演・講座などのご案内★

 4月12日(月) 05:00~  
 文化放送の「おはよう寺ちゃん 活動中」に内藤がコメンテーターとして出演の予定です。番組は早朝5時から9時までの長時間放送ですが、僕の出番は07:48からになります。皆様、よろしくお願いします。

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 5月15日、22日、6月5日、19日、7月3日、17日の6回、下記のふたつの講座でお話しします。 
 13:00~14:30 「日本の郵便150年の歴史 その1 ―“大日本帝国”時代の郵便事情―」
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 明治4年3月1日(1871年4月20日)にわが国の近代郵便が創業され、日本最初の切手が発行されて以来、150年間の歴史を豊富な図版とともにたどる3巻シリーズの第1巻。まずは、1945年の第二次大戦終戦までの時代を扱いました。今後、2021年11月刊行予定の第2巻では昭和時代(戦後)を、2022年3月刊行予定の第3巻では平成以降の時代を取り扱う予定です。

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