内藤陽介 Yosuke NAITO
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 防衛省か国防省か
2007-01-09 Tue 01:00
 今日(1月9日)付で日本の防衛庁が防衛省に変わるんだそうです。

 個人的には、防衛省という名前よりも、国防省という方がカッコいいと思うのですが、ウィキペディアによると、他国の国防を所管する省庁の名称は、ほとんどがMinistry(Departmemt) of Defenceで、直訳すると“防衛省”であり、“国”にあたる単語を含んでいるケースはカナダ、中国、韓国など少数派なんだそうです。

 というわけで、そのレアケースな純然たる“国防省”がらみのモノとして、こんなカバー(封筒)を持ってきてみました。(画像はクリックで拡大されます)

カナダ国防省のカバー

 これは、1957年12月、第2次中東戦争(いわゆるスエズ動乱というヤツです)後の停戦監視のために派遣された国連緊急軍(UNEF:UNITED NATIONS EMERGENCY FORCES)に参加したカナダ軍の関係者が差し出した公用便で、カナダ国防省の封筒が使われています。封筒の表示は、英語とフランス語で“DEPARTMENT OF NATIONAL DEFENCE/ MINISTERE DE LA DEFENSE NATIONALE”となっており、しっかりと“国”に相当する“NATIONAL”という単語が見えます。

 第2次中東戦争は、1956年12月22日までに英仏軍がスエズ侵攻作戦を中止して撤退したことで事実上終了しましたが、その戦後処理として、国連事務総長ハマーショルドの裁定により、大国を排除した国連緊急軍が停戦監視のために派遣され、カナダもその一員として参加したというわけです。

 カバーには差出地などは書いてありませんが、この時期に国連緊急軍が派遣されていたのは第2次中東戦争の関連地域だけですから、余悩むことはありません。国連のマークとUNITED NATIONS EMERGENCY FORCESが入った消印が鮮明に押されているのも良い感じです。

 第2次中東戦争後の国連緊急軍の活動は、第3次中東戦争直前の1967年5月、ナセルがシナイ半島に兵力を進駐させ、国連緊急軍に撤兵を要求するまで続きます。このため、国連緊急軍関連のカバーは1960年代に入ってからのモノも少なくないのですが、やはり、第2次中東戦争との絡みで持ってくるのなら、このカバーのように1957年のモノでないと、ありがたみも半減してしまうように思います。

 なお、第2次中東戦争にからむ切手やカバーについては、去年刊行の拙著『これが戦争だ!』でも、いくつかご紹介していますので、是非、ご一読いただけると幸いです。
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