内藤陽介 Yosuke NAITO
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 正倉院といえば
2007-10-28 Sun 10:49
 昨日(27日)から奈良国立博物館で正倉院展が始まったそうです。正倉院といえば、切手小僧にとっては、やっぱりこの1枚でしょうか。(画像はクリックで拡大されます)

正倉院御物

 これは、1948年4月15日に発行された通常10円切手で、正倉院御物の螺鈿模様が取り上げられています。前年の1947年には、ほぼ同じデザインで横型の凹版切手も発行されていますが、画像として模様を見る場合には、今回ご紹介のモノ(1948年発行の縦型・平版印刷の切手)のほうが見やすいように思います。

 螺鈿というのは、貝殻の真珠質の部分を細かく切って平らに磨き、漆地や木地にはめ込む技法のことで、西方よりシルクロードを経て唐に伝わったものが、さらに日本にも伝えられたと考えられています。

 今回ご紹介の切手では、貝の真珠質の雰囲気が上手く伝わってこないのですが、1月ほど前の9月26日に発行された日タイ修好120年の記念切手をみると、光沢の感じが良くわかるかと思います。(下の画像は、シートのうち、関係する部分を取り出したものです)

ワット・ポーの螺鈿

 こちらの切手に取り上げられているのは、タイのバンコクにあるワット・ポーの涅槃仏(寝釈迦像)の足の裏に施されている螺鈿細工の一部です。

 ワット・ポーの巨大な涅槃仏の足の裏は、妙に四角く角ばっていて、親指から小指まで同じ長さで極端な偏平足になっています。各地を歩き回っていた釈迦なら、足の裏にしっかりと土踏まずの窪みがあってもよさそうなものですが、じつは、偏平足というのは釈迦が常人とは異なる聖人であることを示す身体的な特徴の一つなのだそうです。

 さて、涅槃仏の足の裏の螺鈿細工は、それぞれの指に指紋に模した法輪が2つずつ計20点、踵から指の付け根までの部分に仏教における吉祥の図案108点あります。なかなか、見ごたえのある細工なのですが、いかんせん、仏の姿勢に合わせて、それぞれの文様は横向きになっているから、僕なんかは、根を詰めて見ていて、すこし首が痛くなりました。

 さて、11月2~4日の<JAPEX>にあわせて刊行予定の拙著『タイ三都周郵記』は、そうした僕の旅の体験談を切手や郵便と絡めながら展開した“切手紀行”です。軽めで読みやすい本になったと思いますので、刊行の暁には、ぜひ、お手にとってご覧いただけると幸いです。

 【トーク・イベントのご案内】  
<JAPEX>期間中、池袋会場内の特設スペースで以下のトーク・イベントを行います。 ぜひ、遊びに来てください。
 
 2日(金・初日) 15:00~
 『香港歴史漫郵記』を題材にしたトークを行います。会場内には、オープンクラス作品“A HISTORY OF HONG KONG”も展示する予定です。

 3日(土・祝日) 13:30~
 『タイ三都周郵記』を題材としたトークを行います。なお、同書の奥付上の刊行日は11月15日ですが、会場では先行発売を行います。

 会場で一人でも多くの皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
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